2026年10月2日
マーケティング本人と家族が選べる介護の情報 介護サービスの広告を相談・見学へつなぐ伝え方
自宅での暮らしに手助けが必要になったとき、退院後の生活を考えるとき、介護サービスが本人や家族の選択肢になります。ただ、初めて調べる人にとっては、サービスの種類や利用条件がわかりにくく、どこに相談すればよいか迷うこともあるでしょう。
介護サービスの広告には、事業所の名前や場所とともに、どのような支援を受けられるのかを伝える役割があります。
また、広告を見るのは利用する本人だけとは限りません。一緒に暮らす配偶者や、離れて暮らす子どもが情報を集める場合もあります。
本人が望む暮らしを大切にしながら、支援の内容や費用、相談方法を確かめられることが、サービスを選ぶ助けになります。
事業所を知ってもらい、必要な情報を届け、具体的な相談へつなぐ。広告はその流れの入口になります。
ここでは、介護サービスを検討する本人や家族の状況を踏まえ、広告の伝え方と媒体選びについて解説します。
目次
介護を探す本人と家族
介護サービスを選ぶ際には、利用する本人のほか、情報を集める家族や、相談に応じる専門職が関わります。
広告を考えるうえでも、誰がどのような状況で情報を探しているのかを知っておく必要があります。本人の希望を中心に置きながら、家族が検討するために必要な情報にも目を向けます。
本人の希望と家族の確認

介護サービスの利用を考えるとき、本人には、住み慣れた自宅で暮らしたい、日中を安心して過ごしたいといった希望があるかもしれません。家族にとっては、必要な支援を受けられるか、費用を払い続けられるか、何かあったときに連絡をもらえるかといった点が気になるところでしょう。
鎌倉新書とエイジプラスが運営する「いい介護」の「第1回 介護施設探しに関する実態調査(2025年)」では、施設を探した相談者の73.9%が利用者の実子でした。同サービスを通じて施設を見学した165人への調査で、介護サービス全体の傾向を示すものではありませんが、情報を届ける相手として家族を考える材料になります。
広告では、こうした家族が知りたい情報と、本人が暮らしを思い描くための情報をそろえます。例えば入居施設なら、料金や訪問時の交通手段に加え、居室や食事、日々の過ごし方も紹介できます。
家族の立場も一様ではありません。同居する配偶者が探す場合も、離れて暮らす子どもが探す場合もあります。
近くで見学に行ける人と、まずは遠方から情報を集めたい人では、必要な案内が違ってきます。写真や資料をサイトで確認できるようにする、電話で相談できる時間を知らせるなど、検討する人の事情に合わせた方法を考えます。
同じ調査で、施設を探す際に誰の意志を最も尊重したかを尋ねた設問では、「利用者(本人)」が47.3%、「相談者」が46.1%とほぼ同じ割合でした。
家族への説明に偏って、本人がどのような生活を送れるのかが見えなくならないよう気をつけます。本人と家族が同じ情報を見ながら、希望や気になる点を話し合える案内が、サービス選びを支えます。
段階で変わる必要な情報
介護について調べ始めたばかりの人は、必要なサービスの名称までわかっているとは限りません。自宅での入浴に手助けがほしい、日中に支援を受けられる場所を探したいなど、暮らしの中の困りごとから情報を探す場合もあります。
広告でも、サービス名に短い説明を添えると、何を提供する事業所なのかを理解する手がかりになります。
相談先や利用の手続きを知りたい段階もあります。
厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」では、介護保険のサービスを使うには、まず市区町村の窓口で要介護認定を申請し、認定後にケアプランを作成してから利用が始まる流れを紹介しています。ケアプランは、要支援1・2の人は地域包括支援センターに相談し、要介護1以上の人は介護支援専門員(ケアマネジャー)のいる居宅介護支援事業者に依頼すると案内されています。
このように、事業所を知ってから利用するまでには、申請や相談、調整の過程があります。
広告主としては、自社でどのような相談に応じられ、問い合わせの後に何を案内するのかを整理しておく必要があります。見学を受け付ける窓口なのか、具体的なサービス内容を説明する窓口なのかがわかれば、連絡する側も見通しを立てやすくなります。
利用したいサービスが決まり、事業所を比べる段階では、対象となる人や提供地域、費用、利用できる曜日などが検討材料になります。
広告では主な特徴と相談先を伝え、詳しい条件はサイトや資料で確認できるようにする。個別の事情は相談時に聞き取り、対応できる内容を説明する。情報を探している人の段階に合わせて、案内を用意しておくことが大切です。
支援内容と暮らしの伝え方
介護サービスを比べる際には、本人に必要な支援を受けられるか、望む暮らしを続けられるかを確かめる必要があります。広告では、事業所の特徴を具体的な支援内容や日々の様子に結びつけ、本人と家族が判断できる情報を伝えます。
受けられる支援の説明

介護のサービス名に慣れていない人にも伝わるよう、広告には利用する場面がわかる説明を添えます。訪問介護なら、自宅を訪問してどのような支援を行うのか。通所介護なら、施設に通ってどのような時間を過ごし、何を手伝ってもらえるのか。事業所が実際に提供している内容を、暮らしに沿った言葉で紹介します。
例えば通所介護の案内では、食事や入浴、活動の内容に加え、利用時間や送迎範囲も検討材料になります。施設で過ごす様子と、通うための条件を一緒に伝えると、本人と家族が日々の予定に照らして考えられます。
厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」は、全国の介護サービス事業所のサービス内容などを検索・閲覧でき、利用者が事業所を比較・検討して選ぶための情報を提供する仕組みです。
自社サイトやパンフレットを作る際にも、公表している情報と照らし合わせながら、サービスの内容や運営体制を整理する参考になります。
「安心できる」「手厚い支援」といった言葉を使う場合は、その理由となる対応もあわせて説明します。
家族へ日々の様子を伝える方法、体調に変化があったときの連絡体制、夜間の職員体制など、確かめられる内容を示します。医療機関との連携についても、どのような場合にどのような対応を行うのかがわかる案内にします。
対応できる支援や受け入れの条件は、事業所や本人の状況によって異なります。広告で主な内容を伝えたうえで、個別の確認が必要な点は相談時に説明できるようにしておきます。問い合わせを受ける担当者とも情報を共有し、広告と実際の案内をそろえておくことが大切です。
費用と日常がわかる案内
継続して利用するサービスでは、費用の見通しも重要です。
広告に料金を載せる際は、その金額がどのような利用条件を想定し、何を含んでいるのかを示します。介護保険サービスの自己負担分と、食費など別に必要な費用を分けて伝えると、全体を把握する助けになります。
入居施設であれば、入居時に必要な費用と月々の費用を分け、それぞれに含まれるものを案内します。金額が条件によって変わる場合は、例示した料金の前提を添え、本人の状況に合わせた見積もりや説明へつなげます。
日々の暮らしについては、居室や共用スペースの写真、一日の流れ、食事や活動の紹介などが参考になります。入居施設なら、私物を持ち込める範囲や面会の方法、外出の取り決めなども、本人や家族が知りたい情報でしょう。
写真は、普段の過ごし方が伝わるものを選びます。行事のにぎやかな場面だけでなく、食事をする場所や静かに休める空間も紹介すると、日常の様子を想像しやすくなります。家族が離れて暮らしている場合には、利用中の様子をどのように知らせてもらえるかも確認したい点になります。
先の「いい介護」の調査では、施設探しで困ったこととして「施設見学が大変だった」が41.2%で最も多く挙がっています。広告やサイトで基本情報を伝えておけば、見学の場では本人の希望や個別の支援について、より具体的に質問できます。見学の所要時間や確認できる場所、相談できる内容も案内し、限られた見学の機会を本人と家族が気になる点を確かめる時間にしていきます。
地域で知られ、相談へつなぐ
介護サービスの広告では、地域にある事業所を知ってもらうことと、必要になったときに詳しく調べられることを一続きで考えます。本人が暮らす場所に加え、相談する家族の住まいや行動にも目を向け、広告を届ける範囲と案内先を整えます。
提供地域に合わせた媒体選び

訪問介護や通所介護では、サービスを提供できる地域や送迎範囲が、広告を出すエリアを考える出発点になります。事業所からの距離だけでなく、実際に対応できる町名や移動経路を確認し、利用を見込める地域での接点を探します。
例えば、周辺の住宅地から利用してもらいたい通所施設なら、買い物や通院に使うバス、近隣の道路沿いの看板、地域の情報媒体などが候補になります。本人や同居する家族が普段目にする場所で、施設名、場所、サービスの種類、相談先を伝えます。
働きながら家族の介護に関わる人を想定するなら、通勤で使う駅や電車も検討できます。ただし、利用者の多さだけで決めるのではなく、その駅を使う人の生活圏と事業所の提供地域が重なっているかを確かめる必要があります。
入居施設では、家族が訪ねやすい場所が選ばれることもあります。
先の「いい介護」の調査では、エリアに関する具体的な希望として「相談者の自宅近く」が52.1%、「利用者の自宅近く」が34.5%でした。特定のサービスを利用した人への調査ではありますが、施設の周辺だけでなく、家族が暮らす地域も広告を届ける範囲の検討材料になることがうかがえます。
長く掲出する交通広告や屋外広告では、事業所名や場所、提供するサービスなど、継続して知らせたい情報を中心に据えます。日々変わる空き状況や見学日程はサイトで案内するなど、情報の変わりやすさに応じて役割を分けます。
家族で共有できるサイト
サイトには、広告を見て訪れる人のほか、ケアマネジャーや知人から紹介を受け、事業所名を検索する人も訪れます。どの入口から訪れても、サービスの種類、所在地、対応できる支援、費用、相談方法が見つかるようにしておきます。
複数の事業所を運営している場合は、施設ごとの情報を明確にします。広告からは対象となる事業所のページへ案内し、その場所の連絡先や利用条件を確認できるようにします。
離れて暮らす家族が一緒に検討することも考え、料金表やサービス案内は共有しやすい形で用意します。写真に短い説明を添え、専門用語をやさしい言葉で補うと、家族の間でも内容を確かめやすくなります。
問い合わせ先には、電話番号と受付時間、フォームで受け付ける相談内容などを示します。仕事の合間に情報を集める家族もいるため、連絡しやすい時間を伝えられる欄を設けるなど、実際の対応体制に合った工夫を考えます。
空き状況などの情報には更新日を添え、受け入れの可否は個別に確認できるようにします。サイトを読んだ段階でわかることと、相談して確かめることが整理されていれば、問い合わせの際にも話を進めやすくなります。
まとめ
介護サービスを選ぶことは、本人がこれからどのように暮らすかを考えることでもあります。望む生活にどのような支援が必要なのか、その支援をどこで受けられるのか。広告には、事業所の存在を知らせ、本人と家族が選択肢を知るきっかけをつくる役割があります。
サービスの内容や費用、日々の様子がわかれば、自分たちの希望に合うかを検討できます。相談や見学の方法がはっきりしていれば、個別の事情を伝え、気になる点を確かめることにもつながります。地域で知ってもらう広告と、詳しく調べられるサイトや資料をそろえ、本人と家族が話し合いながら選べる情報を届けていきましょう。
私たちは、事業所の提供地域や本人・家族の生活圏を踏まえ、交通広告・屋外広告とWeb広告を組み合わせた広告展開をご提案しています。
事業所を地域に知ってもらいたい、相談や見学につなげたいとお考えの際は、ぜひご相談ください。
