2023年5月11日

その他

SWOT分析とは?目的や進め方、ポイントを解説

マーケティング担当者が理解しておきたい経営戦略策定方法の1つが「SWOT分析」です。
3C分析と並ぶほど知られているフレームワークであり、経営戦略を立てるにあたって大いに役立ちます。

この記事ではSWOT分析について、概要や目的、進め方、ポイントなどを解説していきます。マーケティングに携わる担当者の方で、SWOT分析についてご存じない方は、ぜひご一読ください。

SWOT分析とは

SWOT分析(スウォット分析)とは、企業や事業の環境・現状を分析するために用いられる、有名なフレームワークです。「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」という4つの要素の頭文字をとった名称となっています。

この4つの要素は、それぞれ内部環境のプラス面とマイナス面、外部環境のプラス面とマイナス面に分類されます。

プラス面 マイナス面
内部環境 Strength
強み
Weakness
弱み
外部環境 Opportunity
機会
Threat
脅威

なお、内部環境とは資産やブランド力、価格、品質など自社で管理できるものを、外部環境とは市場や競合他社など自社で管理ができないものを指します。

SWOT分析を構成する4つの要素

SWOT分析を構成する4つの要素「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」を簡潔に説明すると、以下の通りです。

①Strength(強み)

自社や自社の商品が持つ長所、得意とするところ。社内におけるプラス要因。

  • 技術力に優れている
  • 顧客満足度が高い

②Weakness(弱み)

自社や自社の商品が持つ短所、苦手とするところ。社内におけるマイナス要因。

  • 資金が十分ではない
  • 従業員が不足している

③Opportunity(機会)

競争を有利にする社会や市場の変化。社外におけるプラス要因。

  • 商品・サービスの需要向上
  • 顧客ニーズの変化

④Threat(脅威)

競争を不利にする社会や市場の変化。社外におけるマイナス要因。

  • 競合他社の市場進出
  • 経済不況

SWOT分析では以上の4つの要素に基づいて、自社が置かれている環境とそれに対する自社の現状を分析し、経営・マーケティング戦略に役立てます。

SWOT分析の目的

SWOT分析の目的

SWOT分析の目的は、ビジネス上の改善点を明確にし、事業の発展に繋げることです。

SWOT分析をすると、社内の要因はもちろん、社外の要因も含む広い視野で、自社にとって有利な要素と不利な要素を見極めることができます。

これにより、本質的に改善するべき点が見えてくるため、その後のビジネスをより良い方向へと運ぶことが可能です。

SWOT分析の進め方

SWOT分析は、以下の流れに沿って進めます。

①外部環境を分析する

まずは外部環境である「機会」「脅威」を分析します。市場の変化を知り、競合他社の対応をリサーチすることで、効率的にSWOT分析を行うことができるためです。

外部環境を分析するには、新聞やニュースで情報収集をすることが大切です。業界全体の市場規模、国内の経済状況、競合他社の動向、そして流行…こうした外部環境の要素をチェックしていきます。

②内部環境を分析する

続いて内部環境の分析に移ります。つまり、自社やその商品・サービスについて、「強み」と「弱み」をまとめていく段階です。

具体的には、資産やブランド力、価格、品質、社員の持つノウハウ、スキルなどといった観点から強みや弱みを分析します。

③SWOT分析表を作成する

外部環境、内部環境の分析が終わったら、分析結果を以下のようにまとめ、SWOT分析表を作成します。

プラス面 マイナス面
内部環境

Strength(強み)

  • 知識に優れている
  • 顧客満足度が高い
  • 価格が手頃

Weakness(弱み)

  • 資金が十分ではない
  • 従業員が不足している
外部環境

Opportunity(機会)

  • サービスの需要が向上している

Threat(脅威)

  • 同業者が増加している
  • 経済不況

SWOT分析表を作成することで、「強み」「弱み」「機会」「脅威」という4つの要素の具体的な内容が、一目で分かりやすくなります。

④クロスSWOT分析を行う

クロスSWOT分析では、今後の戦略を導き出すために4つの要素をそれぞれ掛け合わせていきます。

強み 弱み
機会

強み×機会

機会を利用し、強みを最大限に活かす戦略

弱み×機会

弱みを踏まえ、機会を逃さないような戦略

脅威

強み×脅威

強みを活かし、脅威を避けるような戦略

弱み×脅威

弱みと脅威による事態を避けるための戦略

このように、クロスSWOT分析をすることで4種類の戦略を導き出すことができます。

⑤クロスSWOT分析をもとに戦略、計画を見直す

クロスSWOT分析を行った後は、分析内容をもとに、戦略や計画を見直します。
分析結果により改善点が見つかるので、それを踏まえ、次に繋げることが大切です。

SWOT分析のポイント

やみくもにSWOT分析を行っても成果に繋げることはできません。SWOT分析を行う時は、以下のポイントを押さえておきましょう。

目的・目標を事前に決める

SWOT分析を行う前には、目的・目標を決めておくようにしましょう。
目的・目標が不明確だと、分析をしても正しく戦略を導き出すことができません。

SWOT分析はあくまで手段。何のためにその手段を使うのか、明らかにしておくことが成果に繋がります。

他の分析手法と併せて活用する

SWOT分析は、決して万能な分析手法ではありません。要素によっては分類がしにくいというデメリットを持っています。

こうしたデメリットを理解した上で、必要な場合は他の分析手法と併せて活用することが大切です。

内部環境を客観的に分析する

SWOT分析は内部環境の分析が少々難しい手法です。具体的なデータを用いず、主観的に強み・弱みを分類してしまうと成果が出ません、

内部環境の分析をする時は、数値で表せるデータを用いるなどして客観的に分析するようにしましょう。

強みと機会を混同しない

強みと機会を混同しがちな点も、SWOT分析の懸念点と言えます。

どちらもプラス面の要素ではありますが、強みは自社内に存在する要素、機会は社外に存在する要素です。迷った時は、項目が自社内のものか、社外のものかを考えることで、正しく分類しやすくなります。

まとめ

まとめ

今回はSWOT分析について、概要、目的、進め方、ポイントなどを解説しました。

SWOT分析は自社の現状について理解を深めることができ、活用することで強みはもちろん、弱みを踏まえた戦略を立てることも可能です。

SWOT分析を経て、今の自社がどのような立ち位置にあり、今後の目標達成のため、どのような戦略をとるべきかを明確にすることは、新たなビジネスチャンスの獲得に繋がります。

効果的な戦略を練るために、ぜひSWOT分析を活用してみてください。

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