2025年11月6日
その他やさしい求人広告の作り方 ―法律を守りながら“伝わる”言葉で応募を増やす―
「目立つコピーで応募を増やしたい」「とりあえず面接に来てもらえれば」
——そう考える採用担当者の方は多いのではないでしょうか。
でも、ちょっと待ってください。求人広告は、会社と未来の仲間との「最初の握手」です。見た目のインパクトだけでなく、書かれている内容が法律を守っているかどうかが非常に大切です。
「法律」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫。
実は、法律をきちんと守ることが、応募の質を高め、結果的に採用を成功させる近道になります。
ここでは、広告代理店の視点から、法律に詳しくない方でも理解できる「やさしい求人広告の作り方」を解説します。
目次
そもそも、どんな法律に関係するの?
求人広告の作成に際して中心となるのは職業安定法です。この法律は、嘘や誤解を招くような表現を禁じ、必要な情報をはっきりと明記することを義務付けています。
それに加えて、労働基準法(雇い入れ時の条件明示)や男女雇用機会均等法(性別による差別の禁止)、労働施策総合推進法(原則として年齢制限の禁止)など、さまざまな法律が関わってきます。
これらの法律は、会社を守るための「守り」であると同時に、応募者に「安心」を与える「攻め」の武器にもなります。
広告内に“必ず”書くべき6つの基本情報
媒体やフォーマットに関わらず、求人広告には以下の6つの情報を必ず記載しましょう。
これらは、応募者が信頼できる企業かどうかを判断するための、最も重要な情報です。
募集主の名称
事業所の住所(ビル名・階まで詳しく)
連絡先(電話、メール、応募フォームなど)
業務内容(具体的な業務を記載)
就業場所(雇い入れ直後の場所)
賃金(時給・月給、手当やインセンティブの有無も)
「詳しくは面接で」ではなく、必要な情報はすべて広告内に盛り込むのが鉄則です。写真や画像だけでなく、可読サイズでテキストとして記載しましょう。
「NGな言い回し」を「伝わる言葉」に変える
法律上NGな表現は、具体的な業務要件に言い換えることで、応募者に正しい情報を伝えられます。

このように具体的な言葉にすることで、応募後のミスマッチを防ぎ、採用プロセスの効率化にもつながります。
応募者が安心する3つの追加情報
募集要項で必ず記載すべき、少し専門的で分かりづらい3つの項目についても、テンプレートを用意しました。
従事すべき業務の変更範囲
従事すべき業務
主業務
変更の範囲
主業務に付随する具体的な周辺業務まで。他職種の業務は含みません
(含む場合は本人同意の上)。
就業場所の変更範囲
就業場所(雇い入れ直後)
自宅/拠点名・住所
変更の範囲
同一都道府県/通勤圏/エリア名の当社拠点および当社が指定する自宅等。
転居の要否
原則なし/必要な場合は事前協議。
有期契約の更新基準
契約期間
6ヶ月/1年(更新あり)
更新基準
業務量、勤務成績・能力、勤怠・勤務態度、健康状態、会社の経営状況などを総合的に考慮。
通算期間上限
上限なし/通算○年または更新○回まで(※通算5年で無期転換申込権が発生)。
これらの情報を事前に共有することで、応募者の不安を解消し、よりスムーズな選考へと進めることができます。
求人広告の質を上げる「ちょっとした工夫」
求人広告の質を上げるために、誰でもすぐに実践できる簡単な工夫をご紹介します。
- 1秒でわかる要点:「職種/場所/賃金」を冒頭の2行で言い切る。
- 具体語に置き換える:「営業事務」→「電話対応、データ入力、書類作成」など。
- スマホで最終チェック:スマートフォンで広告のスクリーンショットを撮り、文字が小さすぎないか確認する。
- FAQを添える:勤務時間、場所、選考フローなど、応募者が疑問に思うであろう3〜5つの質問と回答を添える。
- SNS投稿:画像だけでなく、投稿文にも必須情報を要約して記載する。
まとめ:「やさしさ」は成果につながる
求人広告は、派手な言葉で飾るよりも、丁寧な情報設計が最も重要です。
「正しく・具体的に・読みやすく」。
この3つを心がけるだけで、応募の質が上がり、採用にかかる手間もぐっと減ります。「安心して応募できる」環境を広告の段階で作ることが、良い人材との出会いを生むのです。
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