2026年9月29日

マーケティング

「この子に合うか」で選ぶ人たち ペットの飼い主に届く広告の伝え方と媒体選び

 

引っ越し先を探すときは、犬や猫と一緒に暮らせる物件かどうかを確かめます。旅行を計画するときは、愛犬と泊まれる宿を候補に入れます。ペットと暮らす人が商品やサービスを選ぶ際には、自分の好みに加えて「この子に合うか」「一緒に過ごせるか」という視点も大切になります。
こうした関心は、フードやペット用品をはじめ、住宅、旅行、車、家具など、さまざまな分野に関わっています。

広告を考える際にも、ペットとの暮らしを具体的に思い描くことが手がかりになります。留守番中の様子が気になる人と、一緒に出かける場所を探している人とでは、知りたい情報が違います。その商品やサービスが、誰の、どんな場面に役立つのかを明確にすると、伝える内容や広告を届ける場所も考えやすくなるはずです。

ここでは、ペットと暮らす人の関心や行動を踏まえ、広告の伝え方と媒体選びについて解説します。

 

ペットと暮らす人の関心

ペットと暮らす人に広告を届けるには、その人が何を選ぼうとしているのかを考える必要があります。住まいを探している人もいれば、休日の行き先を決めたい人もいます。選ぶ場面とペットとの関わりを捉えることで、自社の商品やサービスを紹介する切り口が見えてきます。

住まい選びや旅行への影響

ペットとの暮らしには、さまざまな買い物やサービスの利用が伴います。フードやトイレ用品などの日用品に加え、住まいの設備や家具、移動に使う車、旅行先の宿泊施設なども関わってきます。

例えば住まい探しでは、家賃や立地、間取りに加えて、飼っているペットを受け入れてもらえるかが条件になります。
>LIFULLが2025年に公表した調査では、全国の20~50代で、5年未満にペット可賃貸を契約した犬・猫の飼育経験者1,100人のうち、91.6%が、ペットがいることを理由に住まい探しで不便を感じたり困ったりした経験があると回答しています。不便だった理由には、ペット可物件の数の少なさや、家賃・敷金などの追加費用、ペットの種類・大きさの制限などが挙がっています。

この調査を広告の視点から考えると、不動産会社が伝えられることが見えてきます。飼育条件が希望に合う物件を紹介することも、ペットとの暮らしについて相談できることを知らせることも、その一つです。
リフォーム会社であれば床や壁の手入れ、家具店であれば素材や掃除のしやすさなど、自社の商品やサービスの特徴と結びつける切り口が考えられます。

旅行でも、ペットと一緒に泊まれることを条件に宿を探すなら、候補となる施設は変わります。宿泊施設や周辺の飲食店にとっては、受け入れ環境を整え、その内容を知らせることが、選択肢に入れてもらうための一歩になります。
自社の商品やサービスがペットとの暮らしにどう関わるかを考えると、広告で取り上げる特徴も具体的になります。

種類や年齢で変わる関心

広告の対象を詳しく考える際には、飼い主の年代や居住地に加えて、一緒に暮らすペットにも目を向けておくと、対象を絞り込みやすくなります。種類や大きさ、年齢、日々の過ごし方によって、必要になるものや気になることは異なります。

例えば、犬との外出に使う商品なら、移動手段や出かける場所が関わってきます。車での旅行を想定するのか、近所への散歩を想定するのかで、紹介したい使い方は変わるでしょう。猫と暮らす家庭に室内用の家具を提案するなら、部屋の広さや設置場所、手入れのしやすさなどが検討の手がかりになります。

同じ種類のペットでも、迎えたばかりの時期と長く一緒に暮らしてきた時期とでは、飼い主の関心は違うはずです。また、留守番の時間が長い家庭と、日中も家族が在宅している家庭とでは、見守り機器に求める役割も変わります。
種類や年齢だけで一律に判断せず、商品を使う場面まで考えることが大切です。

広告を企画するときは、「ペットを飼っている人向け」からもう一歩進めてみます。
「留守番中の様子を外出先で確認したい人」「大型犬と泊まれる宿を探している人」と具体化すれば、伝えるべき特徴が絞れます。その特徴を自社が実際に提供できるかを確かめながら、広告の言葉や写真を選んでいきます。

 

飼い主が選ぶための情報

広告に目を留めてもらった後は、自分とペットの暮らしに合うかを判断してもらう必要があります。
一緒に過ごす様子が浮かぶ写真や言葉と、利用を検討するための具体的な情報。その両方を、媒体の大きさや見られ方に合わせて伝えていきます。

過ごす場面が伝わる表現

ペットと泊まれる宿を紹介するなら、どのような写真を使うと、その施設のよさが伝わるでしょうか。
犬の表情に目を向けるほかにも、飼い主とくつろぐ客室や、一緒に食事を楽しめる空間を見せる方法があります。実際に利用できる場所で過ごす様子がわかれば、旅行中の時間を思い描く手がかりになります。

写真に添える言葉も、その場面に合わせて考えます。例えば、客室で愛犬と食事ができる宿なら、その特徴を具体的に伝えられます。「愛犬と楽しい旅を」という呼びかけに、どこで、どんな時間を過ごせるのかが加わることで、施設を選ぶ理由がはっきりします。

住宅や家具の広告でも、商品を使う場面を見せる考え方は共通しています。
カバーを外して洗えるソファなら、手入れの方法がわかる写真や説明を添える。ペット用品を収納できる家具なら、置ける物や収納後の様子を見せる。
商品の特徴が日々の暮らしにどう役立つかまで伝えると、使い勝手を想像しやすくなります。

ここで気をつけたいのは、写真や言葉と実際の利用条件をそろえることです。犬が入れない場所で一緒に過ごす写真を使ったり、一部の客室だけの設備を施設全体の特徴のように紹介したりすると、誤解を招きます。
広告を見て期待した過ごし方ができるよう、撮影場所や表現を確認しておきます。

利用条件と費用の案内

利用を具体的に考え始めると、飼い主には確かめたいことが出てきます。宿泊施設であれば、受け入れ可能なペットの種類や大きさ、頭数、同伴できる場所、追加料金などです。
「ペット可」という案内を見た人が、自分のペットも対象になるかを確認できる情報が必要です。

費用も、選ぶうえで欠かせない情報です。
アイペット損害保険(現・第一アイペット損害保険)が犬・猫の飼育者計1,000人を対象に2026年2月に行った調査では、57.7%が、ペットの費用を確保するために自身の支出の見直しや優先順位の引き下げを行っていると回答しています。一方で、物価高の中でも他の商品やサービスで代用したくないものがある飼育者は64.7%でした。

この結果からは、ペットのために大切にしたい支出と、家計とのやりくりがうかがえます。
広告でも、品質や機能の説明に加え、利用にいくらかかるのかがわかると検討を助けられます。定期的に使うサービスなら、初回料金と通常料金の違いや、追加費用が発生する条件なども確認できるようにしておくと、検討する人の手間を減らせます。

ただし、すべての情報を一つの広告に詰め込むと、特徴が伝わりにくくなります。
駅や道路沿いの広告では、サービスの特徴と対象、地域などを簡潔に示し、詳しい条件はサイトで案内する方法が考えられます。その際も、利用対象を大きく限定する条件は広告内でわかるようにするなど、目を引く表現と判断に必要な情報のバランスを取ることが大切です。

 

飼い主に届ける媒体選び

伝えたい内容が決まったら、飼い主がその情報に出会う場所を考えます。普段の移動中に近くのサービスを知ることもあれば、必要になってから詳しく調べることもあります。利用できる範囲や検討の進め方に合わせて、媒体の役割を整理していきます。

地域で暮らす飼い主との接点

動物病院やトリミングサロンなど、繰り返し通うサービスでは、自宅からの距離や通いやすさが利用条件になります。広告を出す際にも、店舗を中心とした距離だけでなく、徒歩で来るのか、車で来るのか、どの道路や駅を使うのかまで考える必要があります。

例えば、住宅地にあるトリミングサロンなら、周辺に住む人が買い物や通勤で使う道路、駅、バスなどが広告の候補になります。車での来店を想定するなら、店舗へ向かう道路や駐車場への入りやすさも踏まえて、掲出場所と案内する内容を検討します。

飼い主が広告を見るのは、ペットと一緒にいる時間だけではありません。
通勤途中に近所の動物病院を知ったり、買い物に向かうバスの中でペットホテルの存在に気づいたりする場面も考えられます。散歩道やペット関連施設に加えて、飼い主自身の日常の移動にも目を向けると、接点の候補が広がります。

交通広告や屋外広告は、その場所を利用する幅広い人に向けた媒体です。
「犬・猫の診療」「猫専門のペットホテル」など、提供するサービスや対象をわかりやすく示すことで、必要とする人が自分に関係する情報だと判断できます。施設名と場所も覚えてもらえるよう、文字の大きさや情報の優先順位を考えます。

一方、遠方からの宿泊客を迎える施設や、全国へ商品を届ける通販では、店舗周辺への広告だけでは届く範囲が限られます。
どこに住む人が利用できるのかを整理したうえで、地域の媒体と、広い範囲に届けられる媒体を選んでいきます。

専門媒体とWebでの情報提供

飼い主がペットについて調べたり、関連する記事を読んだりする場面も、広告の接点になります。
例えば、定期購読誌『いぬのきもち』の公式サイトでは、誌面とWebマガジンの両方について広告企画の資料を案内しています。こうした専門誌やその関連媒体は、ペットと暮らす人に向けて商品の特徴や使い方を詳しく紹介する方法を考える材料になります。

媒体を選ぶ際は、伝えたい内容との相性を見ていきます。使い方に説明が必要な商品なら記事や動画、実物の大きさや素材を確かめてもらいたい商品なら展示や体験の場が候補になります。
飼い主が知りたいことに、どのような形で応えられるかを考えると、選びやすくなります。

検索広告では、地域名とサービス名、ペットの種類などを手がかりに、具体的に探している人へ案内する方法が考えられます。SNSでは、客室や店内での過ごし方、商品の使用場面などを写真や動画で紹介できます。
ただし、ペットの投稿に関心がある人が、必ずしも飼い主とは限りません。広告を見る人と実際の利用対象が合っているかも確認しておきます。

また、地域の看板で施設を知った人が、後から施設名を検索することも考えられます。そのとき、広告で紹介した特徴や利用条件がサイトですぐに見つかれば、検討を進めやすくなります。
所在地、料金、予約方法などを確認できるようにし、広告を見て生まれた関心を、問い合わせや来店へつなげていきます。

 

まとめ

ペットと暮らす人に向けた広告を考えるときは、その人が商品やサービスを選ぶ場面を思い浮かべてみます。
一緒に出かける場所を探しているのか、毎日の手入れを楽にしたいのか、留守番中の様子を確かめたいのか。具体的な場面から考えることで、伝えるべき特徴や、検討に必要な情報が見えてきます。

広告を届ける場所も、その暮らしとつながっています。
近くの施設を知ってもらうには、通勤や買い物で使う駅や道路が接点になります。詳しい使い方や利用条件を伝えるには、専門媒体の記事やサイト、動画などが役立ちます。自社の商品やサービスを必要とする人が、どこで知り、何を確かめて利用を決めるのか。その流れに沿って、広告と案内先を整えることが大切です。

私たちは、地域の特性や商圏を踏まえ、交通広告・屋外広告からWeb広告まで、目的に応じた広告展開をご提案しています。ペットと暮らす人に向けた伝え方や媒体選びでお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

 

 

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