2026年8月20日

マーケティング

業種別 広告の勝ち筋8 観光・イベントは非日常への期待を高める広告

 

観光地やイベントの集客は、地元だけを相手にしていては成り立ちません。県境や国境を越えて、日常とは違う場所に足を運んでもらうことが前提になるため、広告が届けるべき相手は最初から広域に散らばっています。

訪日外国人旅行者数が過去最高を更新し続ける一方で、日本人の国内旅行も分散化や個人化が進み、旅行者一人ひとりの動き方は多様になっています。地元の生活動線を押さえるだけの広告設計では、こうした広域から集まる来訪者には十分に届きません。

ここでは、エンタメ・観光・イベントという業種において、なぜ全国ネットワークを持つ交通広告とWeb広告の組み合わせが有効なのか、その理由と具体的な考え方について説明します。

 

観光・イベント市場の広がりと、県境を越えた集客の必要性

まずは観光を取り巻く市場の現状を確認し、なぜ広域からの集客が欠かせないのかを整理します。

過去最高を更新し続ける訪日需要

観光庁がまとめた統計によると、2025年の訪日外国人旅行者数は4268万3600人と過去最高を更新し、前年比で15.8パーセント増加しました。あわせて訪日外国人旅行消費額も過去最高となる9兆4559億円に達しており、観光・イベント業界にとって、訪日客を含めた広域からの集客が経済的な意味でも無視できない規模になっていることがうかがえます。

国別に見ても、韓国、中国、台湾、米国など上位の市場だけでなく、これまで存在感の小さかった市場でも過去最高を記録するところが増えており、特定の国や地域に偏らない、幅広い層に向けた情報発信の必要性が高まっています。

2003年に政府が観光立国を掲げてビジット・ジャパン事業を開始した当時、訪日外国人旅行者数は521万人でしたので、この20年余りでおよそ8倍に拡大したことになります。地方部への誘客をどう実現するかは今後も続く課題ですが、訪日需要そのものは長期的な拡大トレンドにあるといえます。

地元だけでは完結しない集客という課題

観光地やイベント会場にとって、来場者の多くは普段そこに住んでいない人たちです。近隣住民だけを対象にした広告では、集客の母数そのものが限られてしまいます。

だからこそ、他県や海外からの来訪者にどう情報を届けるかが、観光・イベント業界特有の課題になります。地元の生活動線を押さえるだけの広告設計では不十分で、主要都市から観光地へと人が動く経路そのものを押さえる発想が必要です。

 

全国ネットワークの交通広告と、Webでの検討・予約

広域からの集客を実現するには、多くの人が行き交う場所での認知形成と、実際の検討・予約を後押しするWeb上の情報整備の両方が欠かせません。

ターミナル駅・空港という「出会いの場」の力

主要なターミナル駅や空港は、全国各地、あるいは海外から人が集まる結節点です。全国ネットワークを持つ交通広告であれば、こうした結節点を押さえることで、特定の地域に住む人だけでなく、日本各地から、あるいは海外から訪れる人々にまで一度に情報を届けることができます。

地元の駅やバス路線に広告を出しても、その地域に住んでいない人には届きませんが、乗り換えの拠点となるターミナル駅であれば、目的地の異なるさまざまな人が行き交います。旅行や出張で移動する人は、目的地に向かう途中で時間を持て余していることが多く、その空き時間に目にした広告が「そういえば少し寄り道してみようか」という気持ちを後押しすることもあります。
日常の生活動線ではなく、非日常への移動の途中にあるという点が、観光・イベント業界における交通広告の強みです。

旅マエ・旅ナカの情報収集を支えるWeb

旅行における情報収集は、出発前の「旅マエ」と、旅行中の「旅ナカ」の両方で発生します。
JTBが実施した調査では、旅行者が宿泊施設や観光名所、飲食店の情報を集める際に、旅行会社やオンライン宿泊予約サイトの観光情報、旅行口コミサイト、観光協会のサイトが主な情報源として活用されていることが示されています。

同調査では、宿泊施設情報の収集先として「旅行会社、OTAの観光情報」が45.8パーセントと最も多く、観光名所の情報収集先としては「観光協会のサイト」が26.1パーセントで最多という結果も出ています。SNSでの情報収集も一定数存在するものの、実際の予約や具体的な行動の決定においては、こうした専門サイトの情報がより重視される傾向がうかがえます。

交通広告で存在を知った観光地やイベントについて、その場でスマートフォンから検索し、詳しい内容や交通手段、周辺情報を確認するという流れは、多くの旅行者にとって自然な行動です。交通広告が非日常への期待を喚起する役割を担い、Webがその期待を具体的な計画へと落とし込む役割を担うという分担が成り立ちます。

 

導入イメージと、明日からできること

理屈だけでは実感が湧きにくいものです。ここでは仮の設定をもとに、この組み合わせがどのように機能しうるかを考えてみます。

もし地方のイベントがこの組み合わせを取り入れたら

たとえば、地方都市で開催される季節ごとの祭りやイベントがあったとします。仮にこのイベントが、周辺の主要都市のターミナル駅や空港に交通広告を出稿し、あわせて特設のWebサイトで日程やアクセス方法、周辺の宿泊情報を整備したとしたら、どうなるでしょうか。

出張や旅行で駅を利用した人が広告を目にし、その場で興味を持ってWebサイトを検索すれば、開催期間や会場までのアクセスがすぐにわかり、次の旅行やちょっとした遠出の候補として記憶に残りやすくなります。
県外や海外から一度も訪れたことのない人にとっては、事前にアクセス方法や周辺情報が整理されているかどうかが、実際に足を運ぶかどうかの分かれ目になります。

仮にこのイベントが、毎年同じ時期に同じ駅や空港で広告を継続し、Webサイトの情報も年々充実させていったとすれば、「そういえば去年も見た、今年も開催されるのか」という形で、リピーターとしての来場につながっていくことも考えられます。
実際の反応はイベントや地域によって差があるでしょうが、広域への認知形成と、具体的な検討を支えるWeb情報を組み合わせることで、地元だけでは集められない来場者層にリーチできることがイメージできるのではないでしょうか。

媒体選びの視点

観光・イベント業界が媒体を選ぶ際には、まずターゲットとする来場者がどこから訪れるのかを明確にすることが出発点になります。
近隣県からの集客を狙うのか、全国から、あるいは海外からの集客を狙うのかによって、交通広告を出稿すべきターミナル駅や空港は変わってきます。

あわせて、広告で興味を持った人がすぐに次の行動に移れるよう、アクセス方法や周辺情報を整理したWebページを用意しておくことが欠かせません。訪日客を意識する場合は、多言語対応の情報整備も重要な検討事項になります。

交通広告とWebは、認知と検討という異なる段階を担うため、両者を連動させて設計することが、広域集客の実現につながります。

 

まとめ

観光地やイベントの集客は、地元住民だけでは完結せず、県境や国境を越えた広域からの来場者を前提に考える必要があります。

全国ネットワークを持つ交通広告によってターミナル駅や空港という結節点で非日常への期待を喚起し、Web上で旅マエ・旅ナカの情報収集を支えることで、地元の生活動線だけを押さえる広告では届かない層にまでアプローチできます。
訪日需要が過去最高を更新し続ける今だからこそ、広域から人を呼び込む媒体設計の重要性は増しています。

地域の魅力をどれだけ多くの人に知ってもらえるかは、広告の届け方次第で大きく変わります。
自社のターゲットとする来場者層や商圏に合った媒体の組み合わせについて詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。

 

 

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