2023年5月11日

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マーケティングの「4P」とは?4Cとの違いや分析の進め方も解説

マーケティングを行う上での基礎とも言える要素が「4P」です。主に、自社商品やサービスの分析に用いられます。

4Pを理解して分析に活かすことは、売上向上や利益拡大に繋がります。

そこで、この記事ではマーケティングにおける4Pについて解説。よく似た4Cとの違いや、4Pを使った分析(4P分析)の進め方もまとめていきます。

マーケティングにおける4Pとは?

マーケティングにおける4Pとは?

マーケティングにおける4P(ふぉーぴー/よんぴー)とは、マーケティング戦略について検討する時に重要な4つの視点「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販促)」を示しています。各要素の頭文字から、その名称がつけられました。

「マーケティングミックス」とも呼ばれる4Pは、自社の商品・サービスを顧客へ届けるため、つまり売るために欠かせません。

4Pを構成する視点・要素について、詳細は以下の通りです。

Product(商品) どんな商品・サービスを売るのか
Price(価格) いくらで売るのか
Place(流通) どこで、どのように売るのか
Promotion(販促) どのように知ってもらうか

Product(商品)

「どんな商品・サービスを売るのか」という商品を中心に据えた視点での戦略(商品戦略)を指します。

例えば、40代〜60代の年齢層が高い住民の多い地域にある飲食店が、彼らの嗜好や健康を考え、ヘルシーで薄味の料理を中心に提供する。このように、ターゲットに合わせて競合他社と差別化できる商品を提供するのが商品戦略の一例です。

あらゆる企業において必要と言える視点であり、とりわけものづくりに携わる企業にとっては、もっとも重要な戦略と言っても過言ではありません。

Price(価格)

商品やサービスを「いくらで売るのか」という価格を中心に据えた視点での戦略(価格戦略)を指します。

企業としてはできる限り高値で商品を買ってほしいところですが、相場や競合他社を大きく上回っていては、商品を手に取ってもらえません。そこで、相場や競合他社を意識し、なおかつ利益が得られる適切な価格を設定する必要があります。

ただし、適正価格とは商品・サービスを提供するターゲットによって変わります。例えば高級住宅街であれば、リーズナブルな定食屋よりもラグジュアリーダイニングのほうがニーズが大きいでしょう。

一方でビジネス街であれば、会社員がランチに飲食店を利用するケースが多いことから、毎日でも気軽に利用できるリーズナブルな定食屋のニーズが勝ると考えられます。

このように、相場や競合他社に加え、商品・サービスを提供するターゲットも考慮しながら、損益分岐点を踏まえた適正価格を探っていきます。

Place(流通)

商品やサービスを「どこで、どのように売るのか」という流通を中心に据えた視点での戦略(流通戦略)を指します。

例えば、ある商品をデパートで販売するか、それともスーパーで販売するかを考えるのが、流通戦略の一例です。

最近では店舗販売に限らず、インターネット通販での販売を検討することも増えています。

顧客層に合わせた流通戦略をとることで、新たな顧客の獲得や売上の向上に繋がります。

Promotion(販促)

商品やサービスを「どのように知ってもらうか」という販促を中心に据えた視点での戦略(販促戦略)を指します。

例えばレストランが、地域の住民にチラシを配布したり、割引キャンペーンを実施したりするのが、販促戦略の一例です。

販促の主な方法には、新聞や雑誌の広告、テレビCM、ホームページ、SNS、キャンペーンなどがあります。

中でも近年は、WEBを介したホームページ、SNSでの販促が増えています。
インターネット利用者が増えていることも踏まえ、これからの販促戦略にホームページ、SNSの利用は欠かせないと言えるでしょう。

4Cとの違い

マーケティングでよく用いられる4Pと似た用語に「4C」があります。4Pと4Cは混同しがちな言葉なので、違いを理解しておきましょう。

4Cとは、「Customer Value(顧客価値)」「Cost(コスト)」「Convenience(利便性)」「Convenience(利便性)」という4つの要素を示しています。これらの要素は、4Pの要素をそのまま購入者の視点に置き換えたものです。

つまり4Pは販売者視点で、4Cは購入者視点でマーケティングを考える理論であるという違いがあります。

要素の中身としては、4Pと4Cで大差ありません。

販売者視点 購入者視点
Product(商品) (販)どんな商品・サービスを売るのか
(購)顧客が何を求めているのか
Customer Value(顧客価値)
Price(価格) (販)いくらで売るのか
(購)顧客にとって価格と商品・サービスの価値は妥当か
Cost(コスト)
Place(流通) (販)どこで、どのように売るのか
(購)顧客にとって買いやすいか
Convenience(利便性)
Promotion(販促) (販)どのように知ってもらうか
(購)一方通行ではなく、顧客が納得できるコミュニケーションになっているか
Convenience(利便性)

4Pを活用した「4P分析」の進め方

4Pを活用した「4P分析」の進め方

マーケティングにおいて、4Pは自社の商品やサービスの分析に使われます。4Pを使った自社商品・サービスの分析方法を「4P」と呼びます。

4P分析の進め方は以下の通りです。

①商品・サービスを分析する

まずは商品・サービスについて、強みや魅力を分析します。

ここで分析する内容には、商品・サービスの中身はもちろん、パッケージデザインや付属アイテム、アフターサービス、保証の内容なども含まれます。

分析する時は他社の商品・サービスとの比較も大切です。客観的な視点で自社の商品・サービスのどこが評価されているのか、どこが劣っているのかなどを分析します。

②価格を分析する

続いて、①で分析した商品・サービスの強み、魅力をもとに、顧客が得られる価値と支払う対価で釣り合いがとれているかを分析します。

この時、相場や競合他社の価格も参考にすると、顧客にとっての適正価格を設定しやすくなります。

③提供方法を分析する

提供方法とは、つまり販売場所・販売ルートのことです。

スーパーやコンビニ、量販店のような店舗はもちろん、最近ではインターネット通販も選択肢の1つに挙がります。

販売数やターゲットにマッチしない提供方法では売上が伸び悩むリスクがあるため、①、②の分析をもとに、適切な提供方法を選択しましょう。

④販促活動を分析する

提供方法まで決まったら、最後に適切な販促方法を分析していきます。

広範囲に販促できるのは新聞・雑誌の広告やテレビCMのような4マス媒体ですが、これらは費用も高額になりがちなので、場合によってはコストに見合いません。

また、若年層などターゲットによっては、新聞、テレビをあまり見ない可能性もあり、必ずしも4マス媒体での販促がもっとも効果的とは言えないでしょう。

若年層がターゲットであればSNSを中心にする、コストを抑えるなら自社ホームページを利用するなど、有効な販促方法を分析することが大切です。

まとめ

まとめ

この記事ではマーケティングにおける4Pの意味や、よく似た4Cとの違い、4Pを使った分析「4P分析」の進め方について解説しました。

自社の商品やサービスを顧客に届けるためには、4Pの視点が欠かせません。4Pの視点を活用することで、自社の商品・サービスを顧客に届けるための適切な仕組みを作ることができます。

商品やサービスの売上が伸び悩んでいる場合は、ぜひ4Pの視点を活かしたマーケティングに取り組んでみてください。

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