2026年9月24日
マーケティング高知県を3つの地域から見る 東部・中部・西部の特徴と広告の考え方
高知県は、太平洋に面して東西に長く広がる県です。県土の多くを山地が占め、都市や集落は沿岸部や河川沿いに形成されてきました。そのため同じ県内でも、地域によって交通環境や産業、人の動きには大きな違いがあります。
高知市を中心とする中部には人口や商業、行政の機能が集まる一方、室戸市や安芸市を含む東部、四万十市や宿毛市を含む西部には、それぞれ異なる交通事情や商圏があります。高知県全体を一つのエリアとして広告を考えると、地域ごとの特徴を十分に生かせないことがあります。
さらに、高知県は地域によって観光資源や来訪者の動きも異なります。県内に暮らす消費者へ情報を届けるだけでなく、県外から訪れる観光客にどう届けるかも、広告を考えるうえで欠かせない視点です。
ここでは、高知県を東部・中部・西部の3つの地域に分け、それぞれの交通事情や人の動き、観光資源を見ながら、地域に合わせた広告の考え方について説明します。
目次
東西に長い高知県と地域ごとの特徴
高知県は、高知市を中心に人や都市機能が集まる一方、東部と西部では地形や交通、産業の特徴が大きく異なります。まずは県全体を一つの地域として見るのではなく、それぞれの地域がどのようにつながっているのかを見ていきます。
高知市を中心に人口が集まる中部

高知県の中部には、高知市のほか、南国市、香南市、香美市などがあります。県庁所在地である高知市には、行政機関や商業施設、企業、学校、医療機関が集まり、県内でも特に人の往来が多い地域です。
鉄道はJR土讃線や、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線が接続し、高知市内ではとさでん交通の路面電車や路線バスも運行しています。南国市には高知龍馬空港があり、県外との玄関口となっています。
こうした交通網が整う中部では、駅や電車、バスといった交通広告に加え、道路沿いの屋外広告や店舗周辺の広告など、日常の移動に合わせた媒体を幅広く検討できます。高知県内で認知を広げたい場合、まず中部が広告展開の軸になることが多いのはこのためです。
ただし、中部にも山間部や郊外があり、高知市中心部と同じ交通環境ではありません。中部というくくりだけで判断せず、実際の商圏や移動手段まで確認することがポイントです。
山と海がつくる東西に長い地域構造
高知県の大きな特徴の一つが、太平洋に沿って東西に長く広がる県土です。北側には四国山地が連なり、平地は沿岸部や河川周辺などに限られています。
この地形は人の移動にも影響しています。東部の室戸市や安芸市、西部の四万十市や宿毛市は高知市から距離があり、日常の買い物や通勤がすべて高知市を中心に行われているわけではありません。それぞれの地域に中心となる市街地があり、その周辺で独自の商圏が形成されています。
高知市だけに広告を出しても、県内全体に十分届くとは限りません。東部、中部、西部で人がどう移動し、どの道路や交通機関を利用しているのかを見ることが、高知県で広告を考えるうえでの出発点になります。
東部と西部で見る交通と広告の届け方
高知県では、地域によって日常の移動手段や人が集まる場所が異なります。中部の状況は前の章で見た通りですが、太平洋沿岸に広がる東部と、東西の距離が長い西部では、交通環境や商圏の形もまた違います。鉄道やバスの本数が少なく交通広告の効果が見込みにくいエリアでは、市町村が発行する広報誌への広告掲載や、行政の公式サイトのバナー広告といった、日常的に目にする媒体も選択肢に入ります。
太平洋沿岸に広がる東部

東部は、安芸市や室戸市をはじめ、太平洋沿岸に市町村が連なる地域です。南国市から安芸方面へは土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線が延びていますが、室戸方面を含めると自動車やバスによる移動が中心になります。
鉄道の便数が限られる区間も多く、駅や電車の交通広告だけでは十分な効果を見込みにくい場所もあります。そうしたエリアでは、幹線道路沿いの屋外広告やバス車内・車体を使った広告に加え、運転中に耳で届くラジオ広告や、場所を選ばず接触できるスマホ向けのWeb広告が有効な選択肢になります。農業や漁業を中心とした産業があり、市町村ごとに人が集まる中心部の場所も異なるため、高知市周辺と同じ媒体をそのまま当てはめず、地域ごとの利用状況を確認しながら広告を配置する必要があります。
広い西部は地域ごとの商圏を捉える
西部には、須崎市や四万十町などを含む高幡地域と、四万十市、宿毛市、土佐清水市などを含む幡多地域があります。東西の距離が長く、西部全体を一つの商圏として考えるのは難しい地域です。
四万十市や宿毛市など、それぞれの地域に買い物や仕事の中心となる市街地があります。JR土讃線や土佐くろしお鉄道も通っていますが、日常生活では自動車による移動が大きな役割を担っています。
鉄道や路線バスの本数が少なく交通広告が届きにくい区間では、道路沿いの屋外広告や店舗周辺の広告に加え、車内で流れるラジオ広告や、スマホ向けのWeb広告を組み合わせる方法が有効です。同じ西部でも、須崎市周辺と幡多エリアでは移動の中心となる道路や市街地が異なるため、どの市町村を対象にするかによって選ぶべき媒体も変わってきます。
地域の消費者と観光客で変わる広告の視点
高知県で広告を考えるときは、地域に暮らす消費者に向けた発想と、県外から訪れる観光客に向けた発想を分けて考えることも大切です。中部・東部・西部にはそれぞれ異なる観光資源があり、届けたい相手によって媒体の選び方も変わってきます。
中部に集まる観光と交通の拠点
桂浜やひろめ市場、よさこい祭りなど、高知市を中心とする中部には県内外から人を集める観光資源があります。中部は空港や鉄道、路面電車が交わる場所でもあるため、駅や空港、観光施設周辺の広告は、地域の消費者だけでなく県外からの来訪者にも届く接点になります。
地域の消費者に向けては、通勤や買い物といった日常の移動導線に沿った広告が効果的です。観光客に向けては、到着直後の空港や駅、観光スポット周辺の広告のほうが接触しやすくなります。同じ中部でも、狙う相手によって効果的な場所は変わるという視点を持つことがポイントです。
東部・西部に広がる自然景観と広告の届け方

室戸岬や四万十川、足摺岬などの自然景観は、東部・西部を代表する観光資源です。東部の東洋町から室戸市にかけては、線路と道路の両方を走行できるDMV(デュアル・モード・ビークル)が2021年に世界で初めて営業運行を始めており(https://asatetu.com/)、沿線人口が少ない地域ながら、地元の移動手段というより観光の目玉として注目を集めています。こうした地域を訪れる観光客の多くは自動車で周遊するため、道の駅や幹線道路沿いの屋外広告など、車での移動を前提とした媒体が選択肢になります。
一方、地域の消費者に向けた広告では、前の章で触れたスマホ向けのWeb広告や、市町村の広報誌、行政公式サイトのバナー広告など、日常生活の中で目にする媒体が中心になります。伝える内容も観光客向けとは異なり、生活に役立つ情報が軸になります。観光客向けには、同じ屋外広告やWeb広告でも、目的地までの案内や滞在中の過ごし方を伝えるといった内容の使い分けが効果的です。
まとめ
高知県は、高知市を中心とする中部、安芸市や室戸市などがある東部、四万十市や宿毛市などがある西部で、交通環境や人の動き、観光資源が異なります。
中部では鉄道や路面電車、路線バスなど複数の交通手段があり、高知市を中心に周辺地域からも人が集まります。東部や西部では自動車による移動が中心で、地域ごとに中心となる市街地や商圏があります。さらに、桂浜や室戸岬、四万十川といった観光資源が示すように、地域の消費者に向けた広告と観光客に向けた広告では、狙うべき場所も伝える内容も変わってきます。
広告を計画するときには、「高知県で広告を出す」と大きく考えるのではなく、誰に届けたいのか、その人はどこで暮らし、どこへ移動するのかまで見ていくことが大切です。地域によっては交通広告が適していることもあれば、屋外広告やスマホ向けのWeb広告を組み合わせたほうが届きやすい場合もあります。
地域の特徴を知り、届けたい相手を見極めながら媒体を考えること。それが、高知県で広告を計画するときの基本になります。
交通広告や屋外広告など、高知県の地域性に合わせた広告展開をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
