2026年7月22日

マーケティング

教えて広告2「目的を決める」 集客・認知・採用の考え方

 

広告を出す前には、まず「誰に知ってほしいのか」「何を伝えたいのか」「広告を見た人にどうしてほしいのか」を整理することが大切です。
ただ、ここまで考えても、次に迷いやすいのが「何のために広告を出すのか」という部分です。売上を増やしたい、問い合わせを増やしたい、地域で名前を知ってもらいたい、人材採用につなげたい。広告に期待することは、会社やお店によってさまざまです。

一方で、ひとつの広告ですべてを解決しようとすると、伝える内容が多くなり、かえって分かりにくくなることがあります。広告は、目的によって伝え方も、選ぶ媒体も、見直すポイントも変わります。そのため、広告を考えるときは、最初に目的を分けて考えることが大切です。

ここでは、集客、認知、採用など、広告の目的をどのように整理すればよいのかを説明します。

 

広告の目的を分けて考える

広告の目的は、ひとつではありません。商品やサービスを知ってもらうための広告もあれば、来店や問い合わせにつなげるための広告もあります。人材採用のように、すぐの購入ではなく、会社そのものを知ってもらうことが大切な広告もあります。
まずは、「何のために広告を出すのか」を分けて考えると、伝える内容や広告の出し方を整理しやすくなります。ここでは、認知、集客、採用の3つに分けて見ていきます。

認知を広げる広告とは何ですか?

認知を広げる広告とは、商品名、サービス名、会社名、お店の存在などを知ってもらうための広告です。

まだあまり知られていない商品やサービスは、いきなり問い合わせや購入につながるとは限りません。まずは「見たことがある」「名前を聞いたことがある」という状態を作ることが大切です。特に地域のお店や企業の場合、近くにあっても知られていなければ、選択肢に入れてもらうことができません。
たとえば、新しく開店した店舗、地域でサービスを広げたい会社、新しい商品を扱い始めた企業などは、まず知ってもらうことが広告の目的になります。交通広告や屋外広告のように、日常の中で繰り返し目に入りやすい広告は、認知を広げる目的と相性がよい場合があります。

認知を目的にする場合は、細かい情報をたくさん入れすぎないことも大切です。会社名や商品名、何をしているのか、どの地域で利用できるのかなど、まず覚えてもらいたいことを絞って伝えると分かりやすくなります。

集客につなげる広告とは何ですか?

集客につなげる広告とは、来店、問い合わせ、予約、資料請求、申し込みなど、具体的な行動を促すための広告です。

認知を広げる広告が「知ってもらうこと」を重視するのに対して、集客広告では「次に何をしてほしいか」を分かりやすく伝えることが大切です。お店に来てほしいのか、電話してほしいのか、ホームページを見てほしいのか、予約してほしいのか。広告を見た人が次に動きやすいように、案内を整理する必要があります。
たとえば、飲食店や美容室、クリニック、学習塾、不動産会社などでは、来店や問い合わせにつながる広告が重要になります。キャンペーンや季節の案内、無料相談、体験会、説明会なども、集客を目的とした広告として使われることがあります。

集客を目的にする場合は、広告だけで完結しないことも多くあります。広告を見た後にホームページを確認する人もいれば、地図アプリで場所を調べる人もいます。広告の内容だけでなく、問い合わせ先や予約方法、ホームページの分かりやすさも一緒に考えることが大切です。

採用に広告を使うとはどういうことですか?

採用に広告を使うとは、求人情報を出すだけではなく、会社の存在や仕事の内容を知ってもらうことです。
採用活動では、求人サイトに募集情報を掲載することが一般的です。しかし、求職者が会社名を知らなければ、求人を見ても不安に感じることがあります。どのような会社なのか、どの地域で事業をしているのか、どのような仕事があるのかを事前に知ってもらうことは、応募のきっかけづくりにもつながります。

特に、地域の企業や専門性の高い仕事の場合、一般的な知名度が高くなくても、安定した事業を行っている会社は多くあります。そのような企業では、採用広告を「求人を出すための広告」だけでなく、「働く場所として知ってもらう広告」として考えることが大切です。
採用を目的にする場合は、給与や勤務条件だけでなく、会社の雰囲気、仕事内容、働く人の姿、地域との関わりなども伝える要素になります。求職者にとって、安心して応募できる材料を増やすことが、採用広告の役割のひとつです。

 

目的に合わせて伝える内容を変える

広告は、目的によって伝える内容が変わります。同じ商品やサービスでも、知ってもらうための広告なのか、来店や問い合わせにつなげる広告なのか、採用につなげる広告なのかによって、見せ方は同じではありません。
広告を見る人に何を覚えてほしいのか、広告を見たあとにどのような行動をしてほしいのか。そこを考えると、広告に入れる情報を整理しやすくなります。

認知目的では何を伝えればいいですか?

認知を目的にする場合は、まず「覚えてもらいたいこと」を絞ることが大切です。広告を見た人に、会社名やお店の名前を覚えてほしいのか、商品名を知ってほしいのか、サービスの特徴を知ってほしいのか。最初にそこを決めておくと、広告の内容が整理しやすくなります。

認知目的の広告では、細かい説明を詰め込みすぎると、かえって印象に残りにくくなることがあります。特に交通広告や屋外広告のように、移動中や街なかで目にする広告では、長い文章をじっくり読んでもらうことは難しい場合があります。まずは、短い言葉で何をしている会社なのか、どのような商品やサービスなのかが伝わることを意識するとよいでしょう。
たとえば、「地域の外壁塗装なら」「駅前の小児歯科」「法人向けの清掃サービス」など、誰に向けた何の広告なのかが分かるだけでも、覚えてもらいやすくなります。名前だけを出すよりも、何をしているのかが一緒に伝わるほうが、次に思い出してもらえる可能性も高まります。

認知目的の広告では、すぐの反応だけを求めすぎないことも大切です。まず知ってもらい、名前を覚えてもらい、必要になったときに思い出してもらう。そのための入口として、分かりやすく、印象に残る内容を考えることが大切です。

集客目的では何を伝えればいいですか?

集客を目的にする場合は、広告を見た人が「次に何をすればよいか」が分かるように伝えることが大切です。
たとえば、来店してほしいのであれば、場所や営業時間、予約の有無、キャンペーン内容などが関係します。問い合わせてほしいのであれば、電話番号、問い合わせフォーム、相談内容、受付時間などが必要になることがあります。イベントや説明会であれば、開催日、会場、申し込み方法を分かりやすく伝える必要があります。

集客目的の広告では、魅力を伝えることと、行動しやすくすることの両方が大切です。「お得です」「便利です」と伝えるだけではなく、なぜ今行く理由があるのか、どのように申し込めばよいのかまで見えると、行動につながりやすくなります。
また、広告を見た人がすぐに行動しない場合もあります。気になったあとに検索する、ホームページを見る、口コミを確認する、地図で場所を調べるといった動きもあります。そのため、広告に掲載する内容だけでなく、検索したときに情報が見つかるか、ホームページが分かりやすいかも大切です。広告では興味を持ってもらい、詳しい情報はホームページや問い合わせ先で確認してもらう。そうした役割分担を考えると、広告の内容も整理しやすくなります。

採用目的では何を伝えればいいですか?

採用を目的にする場合は、仕事内容や条件だけでなく、「どのような会社なのか」が伝わることも大切です。
求職者は、求人情報を見るときに、給与や勤務時間、勤務地などを確認します。ただ、それだけで応募を決めるとは限りません。どのような人が働いているのか、職場の雰囲気はどうか、未経験でも安心できるのか、地域でどのような事業をしているのかなども、応募を考えるうえで重要な材料になります。

特に、会社名をまだ知られていない場合は、求人情報だけを出しても、応募につながりにくいことがあります。広告を通じて会社の存在を知ってもらい、安心して求人ページを見てもらう流れを作ることも、採用活動では大切です。
採用目的の広告では、会社が伝えたいことだけでなく、求職者が知りたいことを考える必要があります。仕事の内容、働く環境、通いやすさ、教育体制、会社の安定性など、応募前の不安を減らす情報があると、広告の役割は大きくなります。採用広告は、すぐに応募を集めるためだけのものではなく、会社を知ってもらい、働く場所として選択肢に入れてもらうための広告でもあります。

 

目的が複数あるときの考え方

広告を考えていると、目的がひとつに絞りきれないことがあります。認知も広げたい、問い合わせも増やしたい、採用にもつなげたい。そう考えるのは自然なことです。
ただし、ひとつの広告に多くの役割を持たせすぎると、何を伝えたい広告なのかが分かりにくくなることがあります。目的が複数ある場合は、まず優先順位を決めることが大切です。

認知と集客は同時に狙えますか?

認知と集客を同時に考えることはできます。ただし、広告の中でどちらを強く出すのかは、あらかじめ決めておいたほうがよいでしょう。

認知を広げる広告は、まず名前やサービスを知ってもらうことを重視します。一方で、集客を目的にする広告は、来店、問い合わせ、予約、申し込みなど、次の行動につなげることを重視します。どちらも大切ですが、伝える内容の重心は少し違います。
たとえば、新しく開店したお店であれば、店名や場所を知ってもらうことと、来店してもらうことの両方が必要です。その場合でも、「まず知ってもらう広告」と「来店のきっかけを作る広告」を分けて考えると整理しやすくなります。ひとつの広告の中で両方を伝える場合は、情報を詰め込みすぎないことが大切です。店名、場所、特徴、キャンペーン、予約方法、SNS、地図などをすべて入れようとすると、かえって印象に残りにくくなることがあります。

認知と集客は、対立するものではありません。知ってもらうことが来店や問い合わせの土台になります。ただ、広告を作るときには、今回は「まず知ってもらう」のか、「具体的に動いてもらう」のかを決めておくと、伝える内容がぶれにくくなります。

採用広告と企業広告は分けるべきですか?

採用広告と企業広告は、必ずしも完全に分ける必要はありません。ただし、目的が違うため、伝える内容は整理して考える必要があります。

採用広告は、求職者に向けて、仕事内容や働く環境、応募のきっかけを伝える広告です。一方で、企業広告は、会社名や事業内容、地域での存在感、信頼感を伝える広告です。どちらも会社を知ってもらう広告ですが、見る人が知りたい情報は同じではありません。
たとえば、地域での認知を高める企業広告が、結果的に採用にも良い影響を与えることはあります。会社名を見たことがある、地域で事業をしていることを知っている、安心感がある。こうした印象は、求職者が求人情報を見るときの後押しになることがあります。一方で、採用に直結させたい場合は、求人情報や採用ページへの導線も必要です。会社のイメージだけを伝えても、応募方法が分からなければ行動につながりにくくなります。

採用広告と企業広告は、別々に考えるよりも、役割を分けて考えるとよいでしょう。会社を知ってもらう広告で土台を作り、求人情報で具体的な応募につなげる。そうした流れを作ることで、採用活動にも広告を活かしやすくなります。

まず優先すべき目的はどう決めればいいですか?

広告の目的を決めるときは、今いちばん困っていることから考えると整理しやすくなります。
お店や会社を知られていないことが課題であれば、まずは認知を広げることが大切です。見込み客はいるのに問い合わせが少ない場合は、集客や問い合わせにつなげる広告を考える必要があります。求人を出しても応募が少ない場合は、採用情報だけでなく、会社を知ってもらう広告も検討できます。

目的を決めるときに大切なのは、「広告で何を解決したいのか」をはっきりさせることです。売上を増やしたい、来店を増やしたい、応募を増やしたいという最終的な目標の前に、今どこで止まっているのかを考えると分かりやすくなります。知られていないのか。興味は持たれているが、問い合わせにつながっていないのか。求人は見られているが、応募に至っていないのか。課題の場所が違えば、広告で伝える内容も変わります。

最初から完璧に目的を決める必要はありません。ただし、「今回は何を一番大切にするか」を決めておくことは必要です。優先する目的が見えていれば、広告の内容や媒体の選び方も考えやすくなります。広告は、すべての課題を一度に解決するものではありません。まずは目的を分けて考え、今の自社にとって必要な広告の役割を決めることが大切です。次回は、その目的に合わせた広告媒体の考え方について説明します。

 

まとめ

広告を考えるときは、最初に「何に出すか」を決めたくなるかもしれません。しかし、媒体を選ぶ前に整理しておきたいのが、広告の目的です。
知ってもらうための広告なのか、来店や問い合わせにつなげる広告なのか、採用に向けて会社を知ってもらう広告なのか。目的が変われば、伝える内容も変わります。広告を見る人に何を覚えてほしいのか、見たあとにどう動いてほしいのかを考えることで、広告の方向性は決めやすくなります。

また、認知、集客、採用は、完全に切り離せるものではありません。知ってもらうことが、来店や問い合わせの土台になることもあります。企業としての認知が、採用活動の安心感につながることもあります。ただし、ひとつの広告で多くのことを伝えようとすると、かえって内容がぼやけてしまうことがあります。まずは、今回の広告で何を一番大切にするのかを決めることが大切です。

広告の目的が整理できると、次に考えるべき媒体も見えやすくなります。日常の中で繰り返し知ってもらう広告がよいのか、検索や問い合わせにつなげる広告がよいのか、地域や行動に合わせて届ける広告がよいのか。媒体選びは、目的を決めた後に考えると整理しやすくなります。

広告の目的がまだはっきりしていない段階でも、お気軽にご相談ください。認知拡大、集客、採用など、目的の整理から広告の出し方まで一緒に考えます。

 

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