福士 咲帆

本社営業本部
第二営業局

取材日:2022年8月22日

公開日:2022年10月3日

新しいステージに導ける人

クライアントからの信頼をクリエイティブコミュニケーションで築く

総合代理店として多種のメディアを扱うキョウエイアドで、彼女はグラフィック・デザインを始めとした様々なクリエイティブの側面から営業担当者と密な連携を築き、業務の推進にあたっている。

「前職ではオリジナルキャラクターを展開する会社で、ぬいぐるみに着せるコスチュームのデザインなどに携わっていました。私がデザインした季節限定発売のコスチュームの売れ行きがよくて、通年商品になったこともあります。着ぐるみをきてもらった後輩と共に現場に出た販売促進のイベントではポスター、店頭POPの制作、そして運営も担当しました。」

広告などグラフィック・デザインをより探究していきたいと考え、転職。現在は営業担当者とリレーションをとりながら、主に広告のデザイン、印刷入稿、協力会社の管理などの業務に就いている。

「最初はデザインを2、3案作成、表現意図を言葉にまとめてお客さまに提案。何回か修正を重ねてよりよいものに仕上げていきます。お客さまには、訴求したいことがより伝わるのはこちらの案です、と積極的に意見をお伝えするようにしています。」

彼女にとって広告デザインとはどのようなものなのだろう。

「エンドユーザーに対し、限られたスペースをつかって、わずかな時間に、どれだけ訴求できて覚えてもらえるかが勝負なので、一見して伝わるレイアウトや色遣いなど、インパクトが大切だと考えています。」

技術を磨き「これぞ!」という案件に出会う

「クオリティは細部に宿る。」デザインの現場ではよく言われることだが、目的を達成するための努力は惜しまない。
「Webサイトを参考にする場合は、キーとなるカラーやビジュアルを参考にしつつ、伝わりやすいように文言を整理、広告デザインで必要とされるメリハリの効いた構成に落とし込みます。視認距離なども検討要素のひとつですし、媒体によってそれぞれの掲載基準の審査がありますので、言葉の表現にも注意を払っています。」

クライアントの希望を叶えるため、指示に沿ったA案、より効果的なデザインだとおもえるB案と、複数案を作成する。

「専門の書籍で勉強したり、日々の通勤電車に掲示されている広告の文字の選び方や、気の利いたあしらいなども参考にしています。最近では、ある美容外科の文字主体で見場がはっきりしているデザインが印象に残りました。」

業務に邁進するなかで、印象深い出来事がいくつかあった。

「お客さまの意図を表現するために何度も検討を重ねた広告の制作では多くのことを学びましたし、ポスターの制作では、提案した2案のデザインを別の広告でも使用するためにデザインの著作権を購入したいとの申し出をいただいたこともありました。私のお仕事の価値を認めていただけたことがとてもうれしく、誇らしかったです。また、通勤する経路に掲出されている自分がデザインした広告をながめると、毎朝幸せな気持ちになります。」

多くの成功体験を重ねるなか、彼女の出身とも関係の深いエピソードがある。

「りんごを全面にPRしたふるさと納税の案件では、営業の方を経由せず、直接お客さまとやりとりをして進行しました。というのは実家が青森でりんご農家を営んでおり、土地柄、幼い頃からりんごや関連商品の広告に慣れ親しんでいたからです。お客さまには「りんごのデザインには人一倍情熱があります!」とアピール、「これは私のための仕事だ!」と思いました。3つの案を提案し、レイアウトや画像処理に気を配って完成させたデザインは、お客さまにとても満足していただけました。」

自分が情熱を注いてきた分野で両親と祖父母の営みに関係がもてたことは、さぞかし「デザイナー冥利につきる」経験だったにちがいない。

自身のスキルを活かして社全体の提案力の向上

デザインの質の向上には技術の研鑽とともにコミニュケーションの充実が欠かせない。

「自分独自のヒアリングシートをつくり、デザインを組み立てるうえで重要な、お客さまが何を、どのように、どのような優先度で表現したいか、といった要素を、より深く理解できるようしています。また、月末に部署の皆さんに、今月こういうスキルを身につけました、と事例を交えて紹介し、より幅広い種類の広告内容に対応できるようになったことをアピールしています。」

こうした工夫は、自らの業務のためのみならず、営業担当者がよりスムーズに業務を進行できるように、との心配りからだ。

後輩の営業担当者からの申し出により、イラストレータ(グラフィックデザインの定番ソフト)の使い方講座を社内で開くことを計画している。ビジネスソフトより高度な表現力をもったデザインソフトを皆が使えるようになれば、クライアントに対する提案力がより高まるのでは、との考えからだ。

「後輩からそうした相談を受けたこともそうですし、講座の実現にむけて早速予算やスケジュールを検討してくださった上長のお気持ちからも、信頼関係を築けていることが感じられて、とてもうれしかったです。」

彼女のスキルは、社の魅力を向上させる力となっている。

年々大きくなる、地元によせる想い

自宅勤務でも必ず始業前にメイクしてオン・オフを切り替えることを習慣としている彼女であるが、休日は自分のための時間を存分に過ごしている。
普段は吉祥寺に友人とショッピングに出かけることが多く、先日は江ノ島への一人旅を楽しむなど行動的であるが、一人で長い時間をカラオケで過ごすこともある。どんな年代の人とでも楽しめるように演歌からJ-POPまで持ち歌のバリエーションは幅広い。

クリエイティブの第一線で働きたいとの考えから東京で社会人生活を送っているが、実家には時間が許すかぎり里帰りする。
「6月に帰省したのですが、やはり実家のごはんがいちばんおいしい。最近日本酒の美味しさに目覚め、お土産にしたお酒で、うれしそうな表情の父と「品評会」をしています。帰る度に、生まれ育った自然がいっぱいの空間に囲まれると、自分の「根っこ」に接しているんだな、という気持ちでいっぱいになるんです。青森を出てからの年月を重ねるほど、その感動は大きくなっています。」


おおらかでありながら、繊細な心配りを欠かさない彼女の真摯な取り組みは、会社という樹にたくさんのクリエイティビティという美しい花をつけようとしている

(了)