濵本 桃花

CPC

取材日:2026年7月28日・29日

公開日:2026年9月18日

新しい景色に皆を案内する人

未開だったメディアを社に敷衍する

キョウエイアドでは単にサービスの種類を増やすためではなく、「もっとも適したコミュニケーション」を提供するためにメディアの多角化を進めている。

濵本は、生まれも育ちも高松。短大でグラフィックデザインを学び、高松支社に入社。おもに交通広告の営業に取り組み、4年前のVA(ビデオ&オーディオ)チーム立ち上げのタイミングでCPCに異動した。

「それまでラジオを聴く機会も少なく、ラジオ? テレビ? と、最初はとまどいました」

現在は、屋外ビジョンやラジオ、テレビ局のメディアの開発・管理・進行、動画制作のディレクションなどに携わり、在宅勤務と高松支社での出社を併用して、全国の拠点の営業職の社員と業務を進める。

まず媒体開発を手掛けたのは、大阪・道頓堀にある屋外ビジョン「トンボリステーション」。売り方が難しい、という反応が社内で上がるなか情報を発信し続け、関西以外のエリアでも同じような媒体を販売したいという声も増えた。

「売れる、となったら、皆さん積極的に扱ってくれるようになりました」

拠点によってはこれまで扱うことが少なかった商材。媒体や企画の周知だけでは、スムーズに販売することは難しい。

「売り慣れてきた交通広告の販売フォーマットに売り方を落とし込むことで、以前より積極的に売ってくれるようになりました」

工夫により、濵本は営業職の社員のマインドセットを変えることに成功した。

ラジオ、テレビ局を地域とより密接につなげる

ラジオCMに関わるようになって、濵本は媒体がもつ力に気づいた。

「神戸ビーフのCMで、最後「ジュウー」という肉が焼ける音を入れました。絵は無いのに、想像力だけで色んなことをイメージできるのは面白いなと感じました」

一方で課題も感じている。
「ラジオや屋外ビジョンは社内での認知も高まっているのですが、テレビは地道に説明を重ねていく必要性を感じています。売れるメディアが今後作れるかどうかということが、重要だと考えています」

取引先であり、良好な関係性を築いているMBSラジオの担当者にお話をうかがった。


株式会社MBSラジオ営業局
営業部
参事大村香紫さま

「ヤングタウン」など、数十年も続く番組が多いMBSラジオにとってキョウエイアドは、全国各地に拠点を持ち、放送局だけでは接点を持ちにくい地域の企業やスポンサーとつないで、営業面で番組を支えてくれる存在です。

大阪と東京を中心に活動する弊社に対し、各地域に根差したネットワークと豊富な情報を持っておられるので、地域の企業との新たな出会いにつながることを期待しています。 また、ラジオの特性を生かした企画力、例えば、クロワッサンの焼き上がり時間に合わせて放送した、実際の店舗のベル音を活用したベーカリーのCMは、他社にはない印象的な提案でした。

濵本さまはフットワーク軽く機敏に対応くださる方です。テレビや関連プロダクションもある当社は、イベントの実施やキャラクターの制作などトータルなコンテンツを制作することができます。

そうした提案力をキョウエイアドさんの力を借り、もっと多くの方々に知ってもらいたいです。

販売手法の変革で屋外ビジョンの可能性を拓く

「屋外の大型ビジョンは、その土地のランドマークに設置されるので、特別感のある媒体です。お客さん自身で放映を確認できる機会も多く、満足度は高いと思います」

今回運営会社に話をうかがった、片町きらら「まちなか」ビジョンは、金沢の繁華街に位置する商業施設に設置され、通勤・通学、そして観光と昼夜ともに多様な人々が行き交っている。

自社のオフィスがない金沢の地で、全国の拠点の営業社員が意見を出し合って企画を立案し、広告の提案に慣れていない企業にも果敢にアタックして結果に結びつけることができた。

そのようなキョウエイアドのビジネスの在り方について、ビジョンの運営会社である株式会社プロパティマネジメント片町の担当者にお話を聞くことができた。


株式会社プロパティマネジメント片町
営業部 営業課長
森田章吾さま

キョウエイアドさんから最初にご提案をいただいた際、特に印象的だったのは、これまでの販売方法にとらわれない発想でした。

私たちは従来、15秒の動画を2週間、1カ月といった単位で販売してきました。それに対してキョウエイアドさんから、今まで思いつかなかったような「新しい企画ができないか」というご相談をいただいたんです。

料金体系や媒体の仕組みを理解したうえでの提案で、社内でも「ぜひ進めよう」と、会議で満場一致で決まりました。

片町きらら「まちなか」ビジョンは、低い位置に設置された大型画面ならではの高い視認性と迫力が特徴で、幅広い人への認知拡大に適した媒体です。その特性を生かしながら、新しい売り方や活用方法を一緒に考えていただけることを、とてもありがたく感じています。

今後も既存の枠組みにとらわれない相談や提案をいただきながら、媒体の新たな可能性を広げていければと思っています。



※ 2026年9月15日現在、片町きらら「まちなか」ビジョンは、先の豪雨被害により放映を中止し、復旧作業に取り組まれています。
心よりお見舞い申し上げるとともに、1 日も早い放映再開をお祈り申し上げます。

好奇心が導く新しい場所

販売の増加に伴い、管理する案件の数は当初の数十倍に膨らんだが、「慣れ」によって対応できている。

そうした中でも濵本が心がけていることがある。

「管理や折衝の業務から気分を切り替えたい時は、クリエイティブ制作に手をつけます。クライアントの意向を探りながら、かたちにしていく過程が楽しいです」

休日はヘッドスパ、ネイルなどで自分の時間を過ごす。

スパイ映画、特にショーン・コネリーやロジャー・ムーアがジェームズ・ボンドを演じた古い007を好む。

「日本が舞台となった際の007の記念碑が鹿児島にあるので、行ってみたいですね。

初めての海外はイギリスでした。映画『ノッティングヒルの恋人』に出演しているヒュー・グラントに惹かれ、いてもたってもいられずにパスポートを取り、次の週には旅立ちました。すごく綺麗な国で、ぜひ再訪したいです」

「多島美(たとうび)に富んだ」と形容される瀬戸内の島々に面した高松の港は「海の玄関口」であり、幼い頃から乗船の機会に恵まれた。島の美しい景色に胸を踊らせた記憶は、今も色褪せない。

濱本は、「新しい眺め」をキョウエイアドのマーケティングにもたらそうとしている。(了)